介護福祉士が知っておきたい口腔ケア

歯科と全身の関係

体の一部分である口腔領域と全身は、大きな関係があります。
ですが、それは想像であり、科学的な解明はまだ不十分です。

 

歯科と全身のかかわり

 

・義歯を入れたら寝たきりの人が歩けるようになった。
・歯の治療をしたら痴呆が治った。
・口腔ケアをしていたら意識が戻った。

 

このようなことは稀にあることです。

 

うそのような話ですが、こういった変化は決して大げさなことではなく、
非現実的なことではありません。

 

ただし、科学的に解明はされておらず、
具体的な証拠も何も無く、原因と結果の説明が付かないことが多いです。

 

しかし、口腔領域の治療とケアをすることは、
全身の問題に大きく関係することがあるのは事実のようです。

 

確かに、患者さんや要介護者の全身的な改善が、
口腔ケアによって見られるということはうれしいことですし、
そう願いたいことです。

 

ですが、チーム医療、チームケアの時代ですから、
連携の勝利だと考えるべきです。

 

専門職がそれぞれの分野で専門性を発揮し、
うまく連携し、関わることによって、
患者さんや要介護者の全身的な改善が見られるのです。

 

EBM

 

EBMとは、医療に化学的根拠を求めようという意味で
使われている言葉です。

 

歯科治療と全身状態の関係にも、
EBMの考え方が導入されてきています。

 

根拠(エビデンス)を求めているのです。

 

厚生労働省も、「歯科医医療は全身的な改善に効果がある」と認めています。
ですが、エビデンスの蓄積はこれからです。

 

*障害に対する推定される歯科治療効果の構造

 

 歯科治療→咀嚼能力の改善→食事機能改善→ADLの改善→QOLの改善

 

歯科的なアプローチ

 

歯科的なアプローチは、高齢者や要介護者に対してのみではありません。

 

その知識技術は、ライフサイクルのどのステージにおいても
必要とされる場面があります。

 

たとえば、ラグビー、ボクシングなどのコンタクトスポーツは、
歯科的なサポートが必要とされるスポーツです。
外傷の予防や身体能力の向上などが期待できる部分で、
マウスピースなどの器具は、大きな効果を上げています。

 

この分野は、スポーツ歯学と呼ばれる分野ですが、
まだまだ専門家が少なく、科学的根拠も弱いです。

 

しかし、今後はこのような分野でも、
また、高齢者や障害者を対象とした痴呆対策、
リハビリテーションの分野でも、
口腔領域からのアプローチは必須です。