介護福祉士が知っておきたい口腔ケア

義歯の問題と対応

義歯の問題を解決するためには、
調理や環境の改善だけでは十分ではありません。

 

義歯は「道具」として、患者さん本人と歯科医師の両者が
協同で問題解決のために取り組んでいくことが必要です。

 

たとえば、歯科へ通院中の患者さんが、
突然脳梗塞を発症した場合、
脳梗塞で入院し、在宅療養へ移行するまで、
歯科への通院ができないままということも少なくありません。

 

このように、多くの高齢者が、大きな病気をすると、
歯科医師のサポートを得ることができず、
歯科診療の中断せざるを得ないという現状も、
義歯の問題のひとつとなります。

 

義歯の適合が悪くなり、
かみ合わせの調整もできていないというような場合、
義歯の内面に食べ物が入ってしまい、
浮いてしまって噛めなくなるということがあります。

 

硬いものが義歯の内面に入ってしまうと、
痛みとして感じますから、
本来なら痛くない状態であっても、
義歯が使えないということになる場合もあります。

 

脳梗塞の後遺症等があり、
知覚の低下や言語障害があると、
患者さんが自分で訴えることができない状況もあります。

 

そのような場合は、医療サイドからの積極的な介入が必要です。

摂食・嚥下障害を疑う場合

1. 肺炎と診断されたことがある。
2. 明らかに痩せてきた。
3. 物が飲みにくい。
4. 食事中にむせる。
5. お茶を飲むときにむせる。
6. のどがごろごろする。
7. のどがゴロゴロする。
8. 食べるのが遅くなった。
9. 硬いものが食べにくい。
10. 口から食べ物がこぼれる。

歯科診療と食事指導

嚥下障害は、軽度な障害であれば、
少しの工夫や指導で解決できる場合が多いです。

 

しかし、専門医の診察や、専門施設での嚥下造影検査などが必要な
患者さんや要介護者の方もたくさんいらっしゃいます。

 

介護職や歯科医師、看護師などが、
「食物認知」、「取り込み」、「食塊形成」の問題と、
「嚥下そのもの」のどこに障害があるのかを明確にし
対応することが大切です。

 

食のサポートに関するリハビリテーションは、
単に食べることができるようにするということだけでなく、
生活全般、QOLにも大きな関わりがあります。

 

この分野は、今後もどんどん進歩し、
医学や医療を超えた生活や心のサポートにつながっていくはずです。

 

栄養士、看護師、リハビリテーションのスタッフ、
ホームヘルパー、医師や歯科医師、看護師、歯科衛生士などの専門職が
力を合わせていかなければなりません。